「ガンダムってなんであんなに人気あるんですかね?」
そんな素朴な疑問を小さい頃からガンプラを作り続け、今でもガンダムシリーズを欠かさず追っている友人の父であるAさんにぶつけてみたところ、思った以上に深い話が返ってきた。
今回は、そんなAさんとの会話をもとに、「ガンダムがなぜ今なお支持され続けているのか」をまとめつつ、最後に自分の意見を述べたいと思う。
1. 戦争を“リアル”に描いたアニメだった
「初代ガンダムって、子ども向けのロボットアニメに見えるけど、実はめちゃくちゃ戦争のリアルを描いてるんだよね」とAさん。
正義vs悪じゃなくて、両方に言い分がある。ザビ家にも事情があるし、アムロも完璧なヒーローじゃない。その曖昧さこそがガンダムの魅力で、「子どもながらに“戦争って複雑なんだな”って感じた」と話してくれた。
2. 常に新しいシリーズが生まれ続けている
「俺にとってはSEEDが入り口だったけど、年上の先輩はZ世代、年下のいとこは鉄血世代。みんな違う“自分のガンダム”があるんだよ。」
ガンダムは宇宙世紀シリーズをはじめ、パラレルワールド的な作品も多く、時代ごとに新たなファンを取り込んでいるのが強み。「新作が出るたびに語れるのも、ファンとしては楽しいポイント」だそうだ。
3. モビルスーツがかっこよすぎる
「ぶっちゃけ、一番最初は“ロボがかっこいい”で入ったよ(笑)」とAさんは笑う。確かにAさんがまだ子どもの頃は娯楽も少なかったはずだ。少ない選択肢の中からガンダムに興味が惹かれる人が多いのも頷ける。
RX-78-2に始まり、フリーダム、エクシア、バルバトスと、シリーズごとにガンダムのデザインはどれも異なりつつ魅力的。「ガンプラを手に取った瞬間、“うわ、これ本物だ!”って興奮するんだよね」とのこと。
4. アニメだけじゃなくてメディア展開が広い
「漫画、小説、ゲーム、もちろんガンプラ。どっからでも入れるのがいいんだよ。」
アニメを見ていなくても、ゲームで知った機体がある、漫画でキャラに惚れた、プラモから興味を持った──そんな入り口の多さもガンダムの強み。日常に“自然に入ってくるコンテンツ”として存在していると言っていた。
ファンの考察が面白いのもある。「ガンダムって、見るたびに“新しい発見”があるんだよね。」
長年のファンが語る解釈、作品間のつながり、伏線の考察……それらを共有して盛り上がれるのもガンダムならでは。「Zでのクワトロの発言が、逆シャアでのあのシーンとつながる」とか、そういうのを語れる場があるから、ずっと楽しい。
5 もう“ガンダム”というブランド
「ユニクロとコラボしてたり、ガンダムの飛行機が飛んでたりする時点で、もう“ガンダム=日本のカルチャー”って感じだよね。」
Aさんいわく、「知らなくても見たことある」存在になってるのがすごいところだと話していた。確かに、日常に“ガンダム”が入り込んでる人は多い。
最後にAさんがこんな言葉をくれた。
「ガンダムって、“誰にとっても最初のガンダムがある”のがいいんだよね。人の数だけ好きな作品があって、みんなそれを大事にしてる。だから話が尽きないし、どんな時代にも根付いてるんだと思う。」
確かに、自分にとっての“ガンダム”があって、それを共有しながら次世代に語れる──それが、ガンダムという作品がここまで長く愛されてきた理由のひとつなのかもしれない。
まとめ
確かにガンダムは興味深いものかもしれない。それも昭和という娯楽がまだ少なかった時代のものだからであろう。
今だったら興味は分散されて、果たしてガンダムがここまで多くの人に愛されていただろうかというのは平成世代の自分は思う。
ガンダムはなんとなく自分の1つ上の世代の人たちの娯楽…という印象が払拭されることはなく、友人の父のAさんとお別れした。
友人の家に遊びに行ったときによく飾ってあるのを見ていたガンダムのプラモデルも、時代の経過とともに埃が積り、より一層戦いを終えた戦士のような表情のように見えた。