2000年にカプコンから発売されたPlayStation用RPG「ブレスオブファイアIV うろわざるもの」がSTEAMでも発売。こちらのゲームは、可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、非常に重厚かつ「鬱要素」を含んだ物語が特徴の名作です。
物語の舞台とあらすじ
舞台は「泥の海」を挟んで存在する2つの大陸。長年戦争を続けていた東側諸国連合と西側のフォウル帝国は、現在は急戦協定を結んでいます。しかし、連合諸国の王女エリーナが消息を絶ったことから、妹のニーナが姉を捜す旅に出るところから物語は動き出します。
主要キャラクター
- リュウ:本作の主人公。記憶喪失の青年として発見されますが、竜に変身する特別な力を持っています。
- フォウル:もう一人の主人公。数百年前の帝国の始祖であり、自らを封印していましたが、現代に再び目覚めます。
- ニーナ:ウィンディア王国の第2王女。行方不明の姉エリーナを捜しており、リュウの旅の仲間となります。
- クレイ:フーレン族の族長。ニーナたちの幼馴染であり、頼れるお兄さん的存在です。
- マスター(ディース):呪いの除去作業を行う職人の鎧。中には召喚された神「ディース」の精神が宿っています。
- サイアス:無口でマイペースな傭兵。物語の途中で仲間に加わります。
- アースラ:フォウル帝国の将校。任務でリュウたちを追いますが、後に共に行動することになります。
世界観の重要キーワード
- うろわざるもの:別の世界から召喚された神のような存在。リュウやフォウル、ディースがこれに該当します。
- 呪砲(じゅほう):周囲を「呪い」で汚染する凄惨な兵器。その弾として、人間の強い負の感情(絶望や苦痛)が利用されます。
- 竜眼(りゅうがん):リュウが持つ特殊能力。他者に予知夢を見せたり、真実を見抜いたりすることができます。
物語の中盤から終盤への展開
物語は「リュウ視点」と「フォウル視点」が交互に切り替わりながら進行します。リュウは仲間との旅を通じて人間性を育んでいきますが、一方でフォウルは人間たちの裏切りや残酷さを目の当たりにし、人類への絶望を深めていきます。
特に衝撃的なのは、行方不明だった王女エリーナの再会シーンです。彼女は帝国の科学者ユナの手によって、生きたまま「呪砲」の核となる「うろわざるもの」に近い存在へと改造されており、救う手段は死を与えることのみという悲劇的な結末を迎えます。
結末と分岐
物語のクライマックスでは、一つの存在の半身同士であるリュウとフォウルが対峙します。ここでプレイヤーの選択によりエンディングが分岐します。
- フォウルの考えを否定しない場合:リュウはフォウルに取り込まれ、完全体となった神が人類を滅ぼしに行くバッドエンディングとなります。
- フォウルの考えを否定する場合:リュウは仲間と共にフォウルと戦います。勝利後、リュウは神の力を世界から切り離し、人間たちが自分たちの足で歩んでいく道を選択するトゥルーエンディングとなります。
作品の魅力と注意点
本作は、神の視点と人間の視点が入り混じる重層的なシナリオが魅力です。ただし、物語の後半に登場する人体改造や拷問、報われない犠牲などの描写は非常に衝撃的であり、プレイヤーの心に強く残る「鬱展開」としても知られています。その一方で、それらの悲劇を乗り越えて進もうとするキャラクターたちの姿が、物語の深みをより一層引き立てています。











